楽天モバイルの通信速度は本当に遅いのか

「楽天モバイルは安いけど速度が遅い」——ネット上にはこういった口コミが散見されます。2024年以前の楽天モバイルなら、確かにエリアの狭さや速度面での不満はありました。

しかし2024年6月のプラチナバンド(Band 28)提供開始以降、楽天モバイルの通信品質は大きく改善しています。2026年3月時点の実測データでは、下り平均40Mbps前後。動画視聴やSNS利用には十分すぎる速度です。

「遅い」という先入観だけで楽天モバイルを候補から外しているなら、最新の実測データを見てから判断しても遅くありません。

2026年最新の実測データで徹底検証

最終確認: 2026年3月時点の情報です。内容は予告なく変更される場合があります。

2026年最新|楽天モバイルの実測データ

「みんなのネット回線速度(みんそく)」の集計データから、楽天モバイルの実測値を見てみましょう(2026年3月時点、推定値)。

時間帯別の速度変動

時間帯 下り速度(目安) 上り速度 混雑状況 体感
朝(6〜9時) 50〜60Mbps 25〜30Mbps 空いている 快適
昼(12〜13時) 20〜30Mbps 10〜15Mbps やや混雑 普通
夕方(17〜19時) 25〜35Mbps 15〜20Mbps 帰宅ラッシュ 普通
夜(20〜23時) 30〜45Mbps 20〜25Mbps 安定 快適
平均 40Mbps前後 約20Mbps 日常用途に十分 快適

昼のピーク時でも20Mbps以上出ており、YouTube(高画質1080p)に必要な5Mbpsを大きく上回っています。

この数値をもう少し具体的に解説すると、下り20Mbpsは「Webページが一瞬で表示される」「Instagramのフィードがスムーズにスクロールできる」「LINEの動画送受信がストレスなくできる」レベルです。多くのユーザーが体感的に「遅い」と感じ始めるのは下り5Mbpsを下回ったあたりからであり、楽天モバイルの昼のピーク時でもその4倍以上の速度が出ています。格安SIMの中にはランチタイムに1Mbps以下まで落ち込むサービスもあることを考えると、楽天モバイルの速度安定性は優秀だと言えます。

Ping値は約50ms。Web閲覧やSNS利用には十分な応答速度です。格安SIMの中ではトップクラスのパフォーマンスを発揮しています。

5Gエリアの実測値

5Gエリアでは下り100〜300Mbps以上を記録するケースもあります。楽天モバイルの5Gは現在、主要都市の駅周辺・商業施設を中心に展開中で、エリアは順次拡大しています。

大手キャリアとの速度比較

楽天モバイルの速度を正しく評価するには、他キャリアとの比較が必要です。

4大キャリア速度比較表
キャリア 平均下り速度 月額料金(無制限) コスパ(速度/円)
ドコモ 約90Mbps 7,315円 0.012Mbps/円
au(KDDI) 約80Mbps 7,238円 0.011Mbps/円
ソフトバンク 約75Mbps 7,425円 0.010Mbps/円
楽天モバイル 約40Mbps 3,278円 0.012Mbps/円
主要格安SIM 約30Mbps 2,000〜3,000円 0.010〜0.015Mbps/円

確かに大手3キャリアと比べると数値上は劣ります。しかしここで重要なのは、「40Mbpsで何ができるか」です。

用途別の必要速度と楽天モバイルの対応

楽天モバイル(40Mbps)で快適

  • LINEメッセージ・通話(1Mbps)
  • SNS閲覧(3〜5Mbps)
  • Web閲覧(5Mbps)
  • YouTube 1080p(5Mbps)
  • Netflix HD(5〜10Mbps)
  • Zoom会議(3Mbps)
  • 地図・ナビ(2Mbps)

40Mbpsでは厳しい場面

  • 4K動画ストリーミング(25Mbps〜)→ 可能だが不安定になる場合あり
  • 大容量ファイルのアップロード → 上り速度がボトルネック
  • 対戦型オンラインゲーム → Ping値50msは若干のラグあり

日常的なスマホ利用の9割以上は10Mbps以下で事足ります。「大手の90Mbpsと楽天の40Mbps、どちらが速いか」ではなく、「40Mbpsで自分の使い方に支障があるか」で判断すべきです。

たとえば、自動車に例えるとわかりやすいです。制限速度60km/hの一般道を走る場合、最高速度200km/hの車と最高速度120km/hの車のどちらに乗っても、到着時間は変わりません。スマホの通信速度も同じで、実際に使う帯域の上限が決まっている以上、それを超える速度はスペック上の数字に過ぎません。動画配信サービスのNetflixが推奨するHD画質の通信速度は5Mbps。楽天モバイルの平均40Mbpsはその8倍です。

もう一つ重要な視点があります。大手キャリアの速度テストでは90Mbpsが出るとしても、実際のアプリ利用時にその速度がフルに活かされることはほとんどありません。サーバー側の応答速度やアプリの処理速度がボトルネックになるため、体感速度の差は数値の差ほど大きくなりません。日常的なスマホ操作において、40Mbpsと90Mbpsの違いを体感できるユーザーはごく少数でしょう。

料金あたりの速度(コスパ)で見ると、楽天モバイルはドコモと同等です。月額料金が半額以下で、日常利用に十分な速度が出ているなら、むしろ楽天モバイルのほうがコスパは優秀です。

プラチナバンド対応で何が変わったか

2024年6月から提供開始された楽天モバイルのプラチナバンド(700MHz帯・Band 28)は、「速度」よりも「つながりやすさ」に効いています。

プラチナバンドの効果

  • 建物の中(地下・ビル内)でつながりやすくなった
  • 山間部・郊外でのエリアカバーが改善
  • 「圏外になる」という口コミが大幅に減少
  • 通話中の電波切れも以前より大きく減少

以前は「駅の地下で圏外になる」「建物の奥に入ると電波が切れる」といった不満がありましたが、プラチナバンド対応後はこれらの問題が大きく緩和されました。

プラチナバンドの恩恵を最も実感できるのは、日常的に地下鉄を利用する通勤者です。以前は駅のホームで圏外になることがあった楽天モバイルですが、700MHz帯の電波は壁や障害物を回り込んで届く特性を持つため、地下空間でも安定した通信が可能になりました。東京メトロや都営地下鉄の主要駅では、ホームでの待ち時間にSNSチェックやニュース閲覧がスムーズにできるようになっています。オフィスビルの高層階や奥まった会議室でも電波が入りやすくなり、「楽天モバイルはつながらない」という過去のイメージは着実に払拭されつつあります。

プラチナバンドは「速度が上がる」というより「電波が届きやすくなる」技術です。速度面での劇的な改善は5Gエリア拡大に期待しましょう。

プラチナバンド対応前後の比較

対応前(2024年5月以前):地下・ビル内で圏外になることがありました。建物の奥では電波が不安定で、通話が途切れることも。
対応後(2024年6月以降):地下鉄やビル内でも安定した通信が可能に。人口カバー率99.9%を達成し、大手キャリアとの差は着実に縮まっています。

エリア別の速度傾向と利用者の声

楽天モバイルの通信速度は全国一律ではなく、エリアによって傾向が異なります。ここでは主要都市圏ごとの速度傾向を整理します。

東京都心部(山手線内側)は楽天モバイルの基地局が最も密に配置されているエリアで、平均速度は40〜60Mbpsと安定しています。渋谷・新宿・池袋のターミナル駅周辺は利用者が集中する時間帯に若干の速度低下が見られますが、それでも20Mbpsを下回ることは稀です。東京23区外の多摩地区や埼玉・千葉・神奈川のベッドタウンでは、平均30〜45Mbps程度の速度が出ており、日常利用に不満を感じるレベルではありません。

大阪は梅田・難波・天王寺の主要エリアで40Mbps前後、名古屋は名駅・栄周辺で35〜50Mbps程度が期待できます。福岡の博多・天神エリアも同等の水準です。地方都市では県庁所在地の中心部なら30Mbps前後は確保できますが、市街地を離れると10〜20Mbps程度に落ちるケースもあります。ただしプラチナバンド対応後は、以前は圏外だった地方の建物内でも通信が可能になったエリアが増えています。自分の生活圏での実測値が気になる場合は、楽天モバイルは契約縛りなしのため、まず1ヶ月試して速度を確認してから本格利用を決めるのが合理的です。

楽天モバイルの速度が遅くなるケースと対策

「普段は問題ないのに、特定の場面で遅くなる」というケースには明確な原因があります。

ケース1:通勤ラッシュ時の駅・電車内

主要ターミナル駅や満員電車内では、ユーザーが集中するため速度低下が起きやすくなります。これは楽天モバイルに限らず全キャリア共通の問題ですが、基地局数が少ない楽天モバイルでは影響が大きめです。
対策:通勤中に見たい動画やPodcastは事前ダウンロードしておきましょう。音楽はオフライン再生モードを活用してください。

ケース2:大規模イベント会場

花火大会やコンサート会場など、数万人が同じエリアに集まる場面では全キャリアで速度低下が起きますが、楽天モバイルは特に影響を受けやすくなります。SNS投稿やメッセージ送信が遅くなることがあります。写真投稿はイベント後にWi-Fi環境で行うのがベストです。

ケース3:地方の山間部

プラチナバンド対応で改善しているとはいえ、人口の少ない山間部ではまだエリア外の場所があります。登山やキャンプでの利用には、事前にエリアマップで確認しておきましょう。

速度を最大限に引き出す設定

楽天モバイルの速度を改善するための設定を紹介します。

速度改善のための設定チェックリスト

  • 「5G」接続をONにする(対応端末の場合)
  • 「VoLTE」をONにする
  • APN設定が正しいか確認(rakuten.jp)
  • 機内モードON→OFFで基地局を再検索
  • 端末のソフトウェアを最新版にアップデート
  • SIMカードの接触不良がないか確認
速度が著しく遅い場合、まず「機内モードON→5秒待つ→OFF」を試してください。近くのより空いた基地局に接続し直すことで改善するケースが多いです。それでも改善しない場合はAPN設定のリセットを試みてください。

楽天モバイルの料金プランや海外利用についてはデータ無制限プランの詳細レビューも参考にしてください。

楽天モバイルの速度に関するよくある質問

楽天モバイルでZoom会議はできますか?

問題なく利用可能です。Zoomに必要な速度は上り下りともに3Mbps程度です。楽天モバイルの平均速度(40Mbps)なら余裕を持って利用できます。ただしビデオON+画面共有では安定したWi-Fi環境を推奨します。

YouTubeは高画質で見られますか?

1080p(フルHD)は下り5Mbpsあれば再生可能です。楽天モバイルなら昼のピーク時でも20Mbps以上出るため、YouTube視聴に支障はありません。4K視聴は場所・時間帯によっては不安定になります。

オンラインゲームはできますか?

パズルゲームやカードゲームは問題ありません。FPSや格闘ゲームなどリアルタイム性の高い対戦ゲームはPing値50ms前後で若干のラグを感じる可能性があります。固定回線のWi-Fiとの使い分けを推奨します。

速度制限はありますか?

Rakuten最強プランはデータ無制限で速度制限なしです。ただし公平なサービス提供のため、極端な大量通信時には一時的に速度制限がかかる場合があります(1日10GB以上の目安)。通常利用では気にする必要はありません。

楽天モバイルの速度は今後さらに改善しますか?

改善が見込まれます。楽天モバイルは基地局の増設を継続しており、5Gエリアも順次拡大中です。プラチナバンド対応に続き、今後の周波数帯追加で通信品質のさらなる向上が期待されています。

結論|楽天モバイルの速度は実用上問題ありません

楽天モバイルの速度まとめ

  • 下り平均40Mbps:日常利用の99%をカバーする速度
  • プラチナバンド対応でつながりやすさが大幅改善
  • 5Gエリアでは100Mbps超の高速通信も可能
  • 大手3キャリアより数値は劣るが、実用上の差はほぼない
  • 通勤ラッシュ・大規模イベントは全キャリア共通の課題
  • 料金あたりの速度(コスパ)はドコモと同等

「速度が遅い」という口コミの多くは2023〜2024年前半のものです。プラチナバンド対応と基地局増設が進んだ2026年現在、楽天モバイルの通信品質は実用上の問題がないレベルに達しています。

月3,278円でデータ無制限・通話かけ放題のコスパを考えれば、「速度の差額」に月4,000〜5,000円を余分に払う価値があるかどうかは明白です。

楽天モバイルの料金プランや他のメリットについては4大キャリア徹底比較記事も参考にしてください。

※データ無制限3,278円・初期費用0円・契約縛りなし

ABOUT ME
水嶋 拓
生活コスト最適化アドバイザー / FP2級 / 元SE。固定費を年48万円削減した経験をもとに、格安SIM・光回線・クレジットカード・旅行予約を実体験ベースで比較検証しています。