ホエイプロテイン徹底比較：WPCとWPI、あなたに合うのはどっち？

「WPCとWPIって何が違うの？」

「ホエイプロテインの種類がたくさんあって、自分に合うのはどれか分からない…」

「プロテインを始めたいけど、価格や効果の違いが知りたい」

このような疑問をお持ちではありませんか？

結論から言うと、WPC（ホエイプロテインコンセントレート）はコストパフォーマンスに優れ初心者に最適なのに対し、WPI（ホエイプロテインアイソレート）は純度が高く吸収が早いため効率重視の方に向いています。あなたの目的、予算、消化の状態によって最適な選択は変わります。

この記事では、プロテイン選びで迷っている方に向けて、WPCとWPIの違いを徹底解説します。それぞれの特徴やメリット・デメリット、どんな人におすすめかなど、選ぶ際に知っておくべきポイントをわかりやすくまとめました。記事を読み終える頃には、あなたに最適なプロテインがきっと見つかっているでしょう。

ホエイプロテインとは？基本を押さえよう

ホエイプロテインは牛乳を原料とするタンパク質サプリメントです。牛乳を凝固させてチーズを作る際に出る「乳清（ホエイ）」と呼ばれる液体部分から抽出されます。筋肉の合成や修復に必要な必須アミノ酸をバランス良く含み、特にBCAA（分岐鎖アミノ酸）を豊富に含んでいるのが特徴です。

ホエイプロテインは消化吸収が速い特性を持ち、トレーニング後の素早い筋肉回復をサポートします。また、筋肉増強だけでなく、免疫機能の向上や満腹感の提供によるダイエットサポートなど、幅広い効果が期待できるため、アスリートから一般の健康志向の方まで広く愛用されています。

ホエイプロテインの主な種類：WPCとWPI

ホエイプロテインには主に2つのタイプがあります：

WPC（ホエイプロテインコンセントレート）：タンパク質含有量が約70-80%で、乳糖や脂肪も含みます
WPI（ホエイプロテインアイソレート）：タンパク質含有量が約90%以上と高純度で、乳糖や脂肪分が少ないのが特徴です

このほかにもWPH（ホエイプロテインハイドロライズド）という種類もありますが、今回はより一般的なWPCとWPIに焦点を当てて解説します。

WPCとWPIの徹底比較！主な違いを解説

WPCとWPIの主な違いを表にまとめました。この違いを理解することが、自分に合ったプロテイン選びの第一歩です。

比較項目	WPC（コンセントレート）	WPI（アイソレート）
タンパク質含有量	約70-80%	約90%以上
乳糖・脂肪分	やや多い（5-10%程度）	少ない（1%未満が多い）
価格帯	比較的安価	やや高価
吸収速度	速い	より速い
消化のしやすさ	やや負担あり	消化に優しい
カロリー	やや高め	低め
味・風味	濃厚でミルキー	やや淡白

タンパク質含有量と純度の違い

WPCとWPIの最も基本的な違いは、含まれるタンパク質の純度です。

WPCは製造工程が比較的シンプルなため、タンパク質含有量は70-80%程度にとどまります。一方、WPIはさらに精製工程を加えることでタンパク質含有量を90%以上に高めています。つまり、同じ量（例：30g）を摂取した場合、WPIの方が多くのタンパク質を摂取できることになります。

具体的な数字で見ると、例えば30gのスクープ（1回分）あたり：

WPC：約21-24gのタンパク質
WPI：約27g以上のタンパク質

この違いは一見小さく見えるかもしれませんが、毎日摂取することを考えると、純度の違いが積み重なって効果の差につながる可能性があります。

乳糖含有量と消化性の違い

WPCとWPIの重要な違いのひとつが乳糖（ラクトース）の含有量です。

WPCは乳糖を5-10%程度含んでいるため、乳糖不耐症の方やお腹が弱い方は、摂取後にガスが溜まったり、お腹がゴロゴロしたりする可能性があります。一方、WPIは製造過程でほとんどの乳糖が除去されているため（多くの場合1%未満）、WPCよりも消化に優しい特徴があります。

特に日本人を含むアジア人は乳糖不耐症の割合が高いと言われており、消化の問題を抱えている方はWPIの方が適している可能性が高いです。

価格と経済性の比較

プロテイン選びで多くの人が気にするのが価格です。一般的に、WPIはWPCよりも20-40%程度高価になります。

WPCとWPIの価格差が生じる理由は、WPIの方が製造工程が複雑で手間がかかるためです。より高度な濾過技術を用いて乳糖や脂肪を取り除き、タンパク質を高純度に精製する工程には追加のコストがかかります。

例えば、同じブランドの1kgあたりの価格を比較すると：

WPC：3,000円〜5,000円程度
WPI：4,000円〜7,000円程度

毎日摂取することを考えると、この価格差は月単位では大きな違いになる可能性があります。予算を考慮しながら、自分の目的に合った選択をすることが重要です。

WPC（ホエイプロテインコンセントレート）の詳細

WPCのメリット

1. コスパが良い
WPCは製造工程がシンプルなため、同じ量のタンパク質を摂取する場合、WPIよりも安価で済みます。長期間継続して摂取する場合、経済的な負担が少ないのは大きなメリットです。

2. 風味が豊かでおいしい
WPCは乳糖や脂肪分を一定量含むため、味わいが濃厚でクリーミーな傾向があります。特に牛乳で割った場合、よりミルキーな風味を楽しめます。

3. 栄養価が高い
WPCには精製過程で取り除かれていない有益な成分（ラクトフェリンやイムノグロブリンなど）が含まれており、筋肉合成以外の健康効果も期待できます。

4. バリエーションが豊富
市場に最も多く出回っているタイプなので、ブランドや味のバリエーションが豊富で選択肢が多いのも魅力です。

WPCのデメリット

1. 乳糖不耐症の方には不向き
乳糖含有量が多いため、乳糖不耐症の方や胃腸が敏感な方は、お腹がゴロゴロする、ガスが溜まるなどの不快感を感じる可能性があります。

2. カロリーがやや高め
脂肪や炭水化物（乳糖）を含むため、同量のWPIと比較するとカロリーが高くなります。厳格なカロリー管理をしている方には注意が必要です。

3. タンパク質含有量がWPIより少ない
同じ量（例：30g）を摂取した場合、WPIよりもタンパク質の摂取量が少なくなるため、効率性を重視する方には不向きな場合があります。

4. 溶けにくい場合がある
WPIに比べると水に溶けにくい傾向があり、シェイクを作る際にダマになりやすいことがあります。

こんな人にWPCがおすすめ

初心者の方：プロテイン摂取を始めたばかりの方は、コストパフォーマンスの良いWPCから始めるのがおすすめです
予算を抑えたい方：長期的なコスト削減を重視する方
乳糖に問題がない方：お腹の調子が特に心配ない方
味を重視する方：クリーミーで濃厚な風味を好む方
筋肉増量が主な目的の方：カロリーをやや多めに摂取したい増量期の方

Naturecan

WPI（ホエイプロテインアイソレート）の詳細

WPIのメリット

1. 高タンパク質・低脂質
タンパク質含有量が90%以上と非常に高く、同じ量でより多くのタンパク質を摂取できます。また、脂肪分が少ないため、クリーンな栄養素摂取が可能です。

2. 乳糖が少なく消化に優しい
乳糖がほとんど除去されているため（多くの場合1%未満）、乳糖不耐症の方や胃腸が敏感な方でも比較的安心して摂取できます。

3. 吸収が速い
純度が高いため消化・吸収が速く、トレーニング直後の素早い栄養補給に適しています。筋肉の回復と合成を効率的にサポートします。

4. 低カロリー
脂肪分や炭水化物が少ないため、WPCと比較してカロリーが低く、減量中や厳格な食事管理をしている方に向いています。

WPIのデメリット

1. 価格が高い
製造工程が複雑なため、WPCよりも20-40%程度高価になることが一般的です。長期間摂取する場合はコスト面での負担が大きくなります。

2. 味がやや薄い傾向
乳糖や脂肪分が少ないため、WPCと比較するとやや淡白な味わいになることがあります。

3. 一部の有益成分が除去されている
高純度化の過程で、ラクトフェリンやイムノグロブリンなどの有益な成分が一部取り除かれている可能性があります。

4. 選択肢が限られる場合も
WPCほど市場に広く出回っていないため、ブランドや味のバリエーションが限られることがあります。

こんな人にWPIがおすすめ

乳糖不耐症の方：お腹の調子が気になる方、乳製品で消化不良を起こしやすい方
減量中の方：カロリーを抑えながら効率的にタンパク質を摂取したい方
効率重視の方：最小限の量で最大のタンパク質摂取を目指す方
アスリートやボディビルダー：パフォーマンスや筋肉合成の最大化を目指す方
忙しい方：消化が速いため、食事と食事の間の短時間で栄養補給したい方

目的別：どっちを選ぶべき？WPC vs WPI

あなたの目的や状況に合わせて、最適なプロテインを選びましょう。以下の目的別ガイドを参考にしてください。

筋肉増量（バルクアップ）したい方

おすすめ：WPC（コンセントレート）

筋肉増量期（バルク期）は、一般的にカロリーを多めに摂取する時期です。WPCは脂肪分と炭水化物をやや多く含むため、カロリー摂取をサポートします。また、コストパフォーマンスが良いため、多量に摂取する必要がある増量期に経済的な負担を抑えられるメリットもあります。

ただし、乳糖の消化に問題がある方は、WPIを選ぶか、消化酵素サプリメントと併用することを検討しましょう。

減量（ダイエット）中の方

おすすめ：WPI（アイソレート）

減量期は摂取カロリーを抑えながら、筋肉量を維持するためにタンパク質は十分に摂取する必要があります。WPIは低脂質・低炭水化物でありながら高タンパク質なので、カロリーを最小限に抑えつつ効率的にタンパク質を摂取できます。

また、消化が速いため、食事制限中の満腹感を得るのにも役立ちます。ただし、価格は高めなので、予算と相談しながら選びましょう。

消化が気になる方

おすすめ：WPI（アイソレート）

乳糖不耐症の方や胃腸が敏感な方は、断然WPIがおすすめです。WPIは乳糖がほとんど除去されているため、お腹がゴロゴロする、ガスが溜まるなどの不快感を最小限に抑えられます。

また、純度が高いため消化・吸収の負担も少なく、胃腸への負担を心配している方には適しています。消化の問題が特に深刻な場合は、WPHという加水分解された種類も検討する価値があります。

初心者やコスパ重視の方

おすすめ：WPC（コンセントレート）

プロテイン摂取を始めたばかりの方や、予算を抑えたい方にはWPCがおすすめです。WPCは市場に最も広く出回っているタイプで、様々なブランドや価格帯から選べます。味のバリエーションも豊富なので、飽きずに続けやすいのも魅力です。

消化に問題がなければ、コストパフォーマンスの良いWPCから始めるのが賢明でしょう。継続的に使用するうちに、自分の体質や目的に合わせて他のタイプを試してみるのも良いでしょう。

上手な摂取方法とタイミング

プロテインの種類選びと同じくらい重要なのが、摂取のタイミングと方法です。どちらのタイプを選んでも、以下のポイントを押さえることで効果を最大化できます。

最適な摂取タイミング

トレーニング後（30分以内）
筋トレや有酸素運動の後は、筋肉の修復と合成のためにタンパク質が特に必要とされる「ゴールデンタイム」です。特に吸収の速いWPIは、このタイミングでの摂取が効果的です。

起床時
夜間の絶食状態を経た朝は、筋肉分解が進んでいる可能性があります。朝食代わり、または朝食と一緒にプロテインを摂取することで、筋肉分解を防ぎ、一日のスタートに必要な栄養を補給できます。

就寝前
夜間の筋肉分解を最小限に抑えるため、就寝1時間前頃にプロテインを摂取するのも効果的です。特に吸収がゆっくりのWPCやカゼインプロテインは、長時間にわたってアミノ酸を供給できるため、就寝前に適しています。

間食として
食事と食事の間に空腹を感じた時、プロテインは低脂肪で高タンパクな間食の選択肢になります。特に減量中の方は、不健康なスナックの代わりにプロテインを選ぶことで、カロリー摂取を抑えながら満腹感を得られます。

上手な混ぜ方と飲み方のコツ

ダマにならない混ぜ方
1. 先に液体（水や牛乳）をシェイカーに入れる
2. 次にプロテインパウダーを加える
3. すぐにフタをしっかり閉めて漏れないようにする
4. 1分程度しっかりと振る（ボールが入ったシェイカーならさらに効果的）
5. 少し置いて泡が落ち着いてから飲む

WPIはWPCよりも溶けやすい傾向がありますが、どちらのタイプも上記の方法で基本的にはダマなく混ぜられます。冷たい液体よりも常温や温かい液体の方が溶けやすいのでお試しください。

美味しく飲むためのアレンジレシピ

基本のプロテインシェイク
• プロテインパウダー 1スクープ（約30g）
• 水または牛乳 200-250ml
※WPCは牛乳と相性が良く、WPIは水でも風味を楽しめます

フルーツスムージー
• プロテインパウダー（バニラ味がおすすめ） 1スクープ
• 冷凍バナナ半分
• 冷凍ベリーミックス 1/4カップ
• 水または無糖アーモンドミルク 200ml
• 氷数個
ブレンダーですべての材料を混ぜるだけで、栄養価の高い美味しいスムージーの完成です！

プロテインオートミール
• クッキングオートミール 40g
• 熱湯 100ml（オートミールがふやけるまで）
• プロテインパウダー 1/2〜1スクープ
オートミールに熱湯を加えてふやかし、粗熱が取れたらプロテインを混ぜます。朝食や間食にぴったりです。

プロテインはシンプルに水や牛乳で飲むだけでなく、様々なレシピにアレンジすることで飽きずに続けることができます。特に味に飽きた場合や、同じ飲み方に飽きてきた場合は、ぜひ上記のアレンジレシピを試してみてください。

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よくある質問 (FAQ)

WPCとWPIはどれくらい価格が違うの？

一般的に、WPIはWPCよりも20-40%程度高価です。例えば、同じブランドの1kgあたりの価格を比較すると、WPCが3,000円〜5,000円程度なのに対し、WPIは4,000円〜7,000円程度となることが多いです。これは、WPIの製造工程がより複雑で手間がかかるためです。ただし、セールやキャンペーンを利用することで、お得に購入できることもあります。

プロテインを飲むとお腹が緩くなるのはなぜ？

プロテインでお腹が緩くなる主な原因は乳糖不耐症です。多くの日本人を含むアジア人は乳糖を消化する酵素（ラクターゼ）の活性が低く、乳糖を含むWPCを摂取するとお腹がゴロゴロしたり、ガスが溜まったりすることがあります。このような症状がある場合は、乳糖がほとんど除去されているWPIを選ぶか、少量から始めて徐々に体を慣らしていくことをおすすめします。また、消化酵素サプリメントと一緒に摂取するのも一つの方法です。

1日にどれくらいのプロテインを摂取すべき？

一般的に、活発な運動をしている成人の場合、体重1kgあたり1.6〜2.2gのタンパク質摂取が推奨されています。例えば、体重60kgの方なら、1日に96〜132gのタンパク質が目安となります。ただし、これは食事からの摂取も含めた総量であり、プロテインサプリメントだけで摂取する必要はありません。食事で十分に摂れない分を補うイメージで、通常は1日1〜3回（各回20〜30g程度）の摂取が一般的です。個人の目標や活動レベルによって適切な量は変わるため、必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。

プロテインは水と牛乳、どちらで飲むのがいい？

これはあなたの目的によって異なります。減量中やカロリーを抑えたい場合は水での摂取がおすすめです。一方、増量中や風味を重視する場合は牛乳が適しています。牛乳で割ると、タンパク質やカルシウムなどの栄養素が追加され、よりクリーミーな味わいになりますが、カロリーも増加します。また、WPCは牛乳との相性が良く、WPIは水でも風味を十分に楽しめる傾向があります。乳糖不耐症の方は、水か無糖の植物性ミルク（アーモンドミルクなど）での摂取を検討しましょう。

プロテインだけでなくEAAも必要？

プロテインとEAA（必須アミノ酸）はそれぞれ異なる特性と利点があります。プロテインは消化・吸収に時間がかかる一方、EAAは吸収が速いため、トレーニング中やトレーニング直後の素早い栄養補給に適しています。

特に高強度のトレーニングをしている方や、効率的な筋肉合成・回復を目指す方、複数回のトレーニングセッションを行う方などは、プロテインとEAAを併用することで相乗効果が期待できます。例えば、トレーニング中はEAA、トレーニング後はプロテインというように使い分けるのが効果的です。

ただし、一般的な健康維持や軽度の筋トレを行う初心者の場合は、まずはプロテイン単体から始めて、必要に応じてEAAを検討するのも良いでしょう。

まとめ：あなたに最適なプロテインを選ぼう

この記事ではWPC（ホエイプロテインコンセントレート）とWPI（ホエイプロテインアイソレート）の違いを詳しく解説してきました。それぞれの特徴をおさらいしましょう。

WPC（ホエイプロテインコンセントレート）は以下の方におすすめ
• 初心者の方
• コストパフォーマンスを重視する方
• 増量（バルクアップ）が目的の方
• 乳糖の消化に問題がない方
• クリーミーで濃厚な風味を好む方

WPI（ホエイプロテインアイソレート）は以下の方におすすめ
• 乳糖不耐症や消化に問題がある方
• 減量（ダイエット）中の方
• 効率的なタンパク質摂取を重視する方
• アスリートや本格的なトレーニングをしている方
• 低脂質・低炭水化物を維持したい方

最適なプロテインは、あなたの目標、体質、予算によって異なります。この記事の情報を参考に、自分に合ったプロテインを選んでください。初めてプロテインを購入する方は、まずは少量から試して、自分の体に合うかどうか確認することをおすすめします。

プロテイン選びに迷った場合は、WPCから始めてみるのがおすすめです。コストパフォーマンスが良く、幅広い目的に対応できます。消化に問題がある場合や、より効率的なタンパク質摂取を目指す場合は、WPIへの切り替えを検討しましょう。

正しい知識と選択で、あなたのトレーニングや健康維持がより効果的になることを願っています。プロテインはあくまでサポート役です。バランスの取れた食事と適切なトレーニングとともに、継続的に摂取することで最大の効果を得られるでしょう。

ホエイプロテイン徹底比較：WPCとWPI、あなたに合うのはどっち？